仕事概要
本ポジションでは、当社で開発・運用している衛星管制システムの開発チームに参加していただける方を募集します。衛星管制システムの詳細については、当社テックブログの記事「衛星管制システムとは何か https://blog.arkedge.space/entry/2025/01/17/080000」をご覧ください。
2025年現在このシステムでは数機〜10機程度の衛星が運用されていますが、今後も衛星の打ち上げに伴ってシステムが扱う衛星の数は増えていくことが予定されており、運用業務のコストも高まると見込まれています。
衛星管制システムの開発チームは「衛星が100機、地上局が10局になっても人手を増やすことなく運用できる」ことを目標として、運用の省力化・自動化を推進するべく開発に取り組んでいます。
【具体的な仕事内容】
当社の衛星管制システムは主に一般的なWeb技術(React、gRPC等)を用いて開発されていますが、システムを構成する技術要素には「Web技術」の枠組みに収まらない以下のようなものも含まれています。
・衛星の軌道情報に基づいた地上局予約管理システム
・アンテナ等の地上設備の制御プログラム
・衛星との通信中の作業手順を記述し半自動化するためのスクリプト記述DSL
・衛星のテレメトリ・コマンドのスキーマ情報を記述したファイルを用いた高級言語(Rust)の型定義ファイルの自動生成
・衛星のテレメトリ・コマンドのスキーマ情報を記述したファイルを用いたスクリプト記述DSLの型検査
現在行われているこうした開発に加えて、今後開発チームでは衛星運用の省力化・自動化に重点をおくことを予定しています。取り組むべき課題は多岐にわたりますが、例として
・複数の衛星へのタスク分配の自動化
・地上局の通信時間の割り当ての自動化
・衛星に送信するコマンドの自動決定
・受信したテレメトリに基づく衛星の状態監視・異常検出
などが挙げられます。相互に関係するこれらの課題を解決し少ない人的コストで扱えるシステムを実現するための技術的要素として
・衛星もしくは複数衛星のコンステレーションに対する指示を記述をするための構造やフォーマットの開発
・バッテリー残量のシミュレーション等による成立性の検証
・衛星に対する指示や成立性の検証結果を考慮したスケジューリングアルゴリズムの開発
などが検討されています。
衛星運用システムの開発にあたっては、適切なモデル化を行い、合理的で使いやすいインターフェースを定義し、効率的なアルゴリズムを設計することが重要であると考えています。そのためには衛星運用のドメイン知識のみならず計算機科学や関連する諸分野の知識をもったチームが協力することが不可欠であり、その一員となっていただけるメンバーを募集しています。
【ポジションの魅力】
・衛星管制システムという宇宙と地上、ハードウェアとソフトウェアを跨いだ複雑なシステムに携わることができる
・今後の衛星利用の中心となる基盤ソフトウェアの開発ができる
・衛星と直接通信するシステムの開発を通して、「人工衛星に携わる」実感を得られること
【配属・カルチャー】
コンピューティング基盤部。衛星管制システムの開発チームは、インターン生1人を含む5人のスクラムチームです。
ソフトウェア部門のカルチャーについては以下を参考にしてください。
・【学会発表】ソフトウェア技術による衛星開発・製造・運用におけるインターフェース調整コストの低減
https://blog.arkedge.space/entry/2023/11/13/113000
・「技術は裏切らない」クックパッドのソフトウェアエンジニアが宇宙ビジネス企業に転職したワケ
https://sorabatake.jp/39737/
・ISUCON 13 の企業スポンサーをしました & Rust で初参加しました
https://blog.arkedge.space/entry/2023/11/30/080000
【使用ツール】
・支給PC: 原則本人希望
・開発環境: macOS or Linux (WSL2含む)
・プログラミング言語: Rust, TypeScript
・フレームワーク: tonic, Remix
・サービス間通信: gRPC, WebSocket
・Infrastructure as Code: Terraform, ecspresso
・CI/CD: GitHub Actions
・コンテナ実行基盤: Amazon ECS, AWS Fargate, Amazon ECS Anywhere
・データベース: Amazon Aurora Serverless v2 (PostgreSQL), InfluxDB, Amazon DynamoDB
・モニタリング: Amazon CloudWatch, Sentry, Grafana
・コミュニケーション: GitHub, Slack, Zoom
・タスク管理: GitHub Projects, GitHub Issues
【選考フロー】
コーディングテスト>書類選考>1次面接>2次面接(+適性検査)>最終面接
※コーディングテストについて
スキル面の確認だけでなく、カルチャーマッチを確認する目的で実施させていただいております。
担当業務・管轄を明確に区切り限定することなく、できないなりにもまずはトライしてみるというマインドをお持ちの方を歓迎しておりますので、苦手意識のある方もまずは受験いただけましたら幸いです。
必須スキル
・計算機科学および数学等の関連分野への興味をもち、新しい知識を取り込んで活用することに積極的であること
・計算機科学や関連分野についての大学卒業程度の知識
・多数の衛星を管制するシステムを作ることに対するモチベーション
・LinuxもしくはmacOSでのソフトウェア開発ができること
宇宙工学や人工衛星についての知識・経験は問いません。
歓迎スキル
・計算機科学や関連分野についての修士程度以上の専門的知識
・アルゴリズム・データ構造についての知識
・プログラミング言語処理系についての知識
・スケジューリング、最適化問題についての知識
・研究やプロダクト開発などにおいて、計算機科学や関連分野の知識を実際の課題の解決に活用した経験
・「使用ツール」に挙げられた技術を用いた開発の経験
・OSSへの貢献やコミュニティでの活動経験
私たちはソフトウェアエンジニアとしての視点や新しい領域に飛び込む好奇心を重視しています。上記の項目はあくまでも一部の例であり、該当するかどうかに関わらず興味を刺激された方の応募を歓迎します。
求める人物像
・異なる分野の専門家も巻き込んで協調して業務の改善に取り組める方
・計算機科学や関連分野の知識を活かした課題解決が得意な方
・ソフトウェアに限らず、新しい技術を学ぶことが好きな方
応募概要
給与 | 600万円~1,200万円 ※ スキル・経験を考慮して決定します。スキルに応じて1,200万円を超える金額を提示する場合もございます。 ※ 残業代は別途支給 |
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勤務地 | 有明オフィス(東京都江東区) ※ リモートワークも可能。出社頻度は業務内容や様々な事情等を考慮し、協議の上に決定。 |
雇用形態 | 正社員 |
勤務体系 | ・フレックスタイム制(フルフレックス) ・所定労働時間:8時間00分 (休憩60分) |
試用期間 | 3ヶ月(試用期間中の条件変更無し) |
福利厚生 | 【休日休暇】 年間120日 (内訳) ・完全週休二日制(土曜、日曜) ・祝日 ・夏期3日 ・年末年始7日 ・その他(慶弔休暇、有給休暇 ※ 規程による) 【有給休暇】 ・入社1カ月後経過時点 10日 ・最高付与日数 20日 【その他手当】 ・住宅手当 ・交通費全額支給 ・企業型確定拠出年金制度完備 【福利厚生】 ・各種社会保険完備(雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険) ・定期健康診断 ・服装自由 ・昼食代補助(玉子屋・OFFICE DE YASAI) ・自動販売機補助 ・無料ウォーターサーバー、コーヒーサーバー ・採用会食補助 等 |
企業情報
企業名 | 株式会社アークエッジ・スペース |
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設立年月 | 2018/7/18 |
本社所在地 | 〒135-0063 東京都江東区有明一丁目3番33号 ドーム有明ヘッドクォーター3階 |
資本金 | 27億 |
従業員数 | 125名(2024年12月現在) |